吾輩は起業家である

第4巻

合資会社 創新侍 代表 益満寛志氏
「単位はまだない」

更新:2006/6/2
文:福田佳那子(慶応大学)

第3章(最終章) 事業を通して伝えたいこと―視野を広く!


創新侍を通してこれから先、伝えたいことは?
事業を通して伝えたいことを語る益満氏

益満:

(敬称略)

2つあります。
1つ目は、多様な働き方があるということ。例えば僕は、まず大学生。
それから創新侍を経営している経営者。そして同時に自分が動いているからある意味ではサラリーマン。などなど、三足わらじ状態ですよ。
あ、もしかしたらフリーターの要素もあるかもしれないから四足かな。

フリーターって定職がない人ですよね。でも経営者ということになるとお仕事はあると思うのですが、どういう意味ですか?

益満:

何より時間管理されていないってことが自分にとっては大きいので、そういう意味でフリーターっぽいかなと思います。時間を生み出せますからね。
自分で時間を作り出せるのは大きいと思いますよ。その分やりたいことをできますから。ビジネスのことでも、プライベートのことでも。

なるほど。では2つ目の伝えたいこととは?

益満:

2つ目は、ルールフォロワーではなくてルールメーカーになろうということ。規則に従うだけの人間ではなく、規則を自分から作り出していく人間になる。それって大事なことだと思います。

学生はどちらかというと作り出す機会は少ないですからね。

益満:

そうです。例えばアルバイトしたい!って思ったとき、まず何をしますか?

まずアルバイト雑誌を見たり、ネットで探したり、あとは直接お店に連絡とったりしますかね。

益満:

そうですよね。そうすると、もうそこには既に規則を自分から作り出していく人間になることは大事だと語る益満氏
求人票があったり、雇用条件が決まっていたり します。
このときの求人票や条件って、実は相 手の「都合いいリスト」にすぎないわけです。

「都合いいリスト」・・・。

益満:

なぜかというと、働き方、時給などすべてが相手によって決められているんですよ。自分の意思ではなくね。それに従うのではなく、自らがルールを作るのなら、そのルールを通して人を動かせる。そして何より単純にそっちのほうが面白いと僕は感じるんですよ。クリエイティブなことができるから。

では、現在起業するかどうか迷っている学生に伝えたいことはありますか?

益満:

そうですね。起業することよりも、しないことのほうがリスクが多いと僕は思います。

というと?

益満:

例えば、就職した会社が倒産、なんてことも自分の意思とは関係なしに起こってしまう可能性がありますよね。でも起業すれば、全体を俯瞰しながら自分がコントロールしていける。もちろん責任も大きいけれど。でもそこが醍醐味だと思いますね!

最後の質問です。
このコーナー「吾輩は起業家である」は、夏目漱石の『吾輩は猫である』からとっています。冒頭「名前はまだない」に対して、益満さんが今はまだ持っていないもの、これから欲しいものを「○○はまだない」に当てはめてみてください。

益満:

んー…会社はまだない…いや、あるな。

悩むこと数分・・・

益満:

やっぱこれかな!?

「単位はまだない」

・・・卒業のため、単位は切実に欲しいんですよ!!

本日はお忙しい中ありがとうございました。

【記者のあとがき】


起業のきっかけが「たまたま」だと繰り返し、様々な活動に取り組むことからも伝わる、益満氏のフットワークの軽さ。しかしそういった多岐にわたる活動は、興味のおもむくまま動き中身は適当だということを意味するのでは決してない。
幅広い分野にアンテナを張り巡らしながらも、一つ一つのプロジェクトに貪欲に取り組んでいるのである。
しかしながら、決して気負わずに「とにかく動くことから始めてみよう」という姿勢は、時として不安点ばかり考えてしまい行動に移す機会を失いがちな私とって、何か響くものがあった。

「起業することよりも、しないことのほうがリスクが多い」

益満さんのこの言葉は、物事を一面から見るばかりではなく視野を広く持って全体を俯瞰することの大切さを私たちに教えてくれている。そしてまた、気負わずにまずは動いてみればいいのではないかという、シンプルな理論をもう一度思い起こさせてくれる。
今後もこの姿勢で、更に活動の幅を広げていくのかもしれない。私達も、視野を広く持ち、まずは単純に動いてみる。そのことから、きっと何かを始められるし、その連鎖が今の氏のような魅力的なフットワークの軽さへと繋がるのかもしれない。

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